今日は冷たい雨ん中、日暮里特選落語会。いろいろあって九日空いての落語会です。
笑二が道具屋。だいぶ練れているし、与太郎では赤塚まんが風の顔が活きるし、何気なく世間にかます立川流の与太郎も織り込んでいるんで、かなりいい感じです。
燕路師は猫の災難。困った熊の表情がよく、対策を思いつくまでの間合いが絶妙で、ズルズル引き込まれます。
吉窓師は辰巳の辻占。押すでもない引くでもない合間の感じのお玉の様子がどこまでも愉快です。
小文治師は七段目。歌舞伎の所作や表情まで本格的に演られてぐぅの音も出ません。若旦那や定吉の(素人の)真似を見せるのがふつうですが、噺の設定を使って落語家本人が歌舞伎の真似をを演ってもきちっと成立することを知りました。
談幸師は柳田格之進。格之進の心情を丁寧に精緻に描いて、じんわり胸をうちます。談幸師匠、これから円熟期に入って、目が離せないなと感じました。
落語会に行けず、各処でしくじって、ささくれだってた心が癒されました。落語っていいな。