きらり改メ鯉栄師の披露目は日本講談協会定席です。幸い雨があがっています。
桜子が徳川天一坊の事件。みのりが弁慶と義経の五条大橋。紅佳が曽我兄弟の仇討。
紅さんは西行の鼓ケ滝。松之丞さんは武蔵の山田真龍軒。得意技をキメてくれます。
愛山師は佐野山。人物の人柄を丁寧にユーモラスに描いていく谷風の情け相撲です。
松鯉師は源平盛衰記から扇の的。決戦の緊張感と優雅に扇を立てた船が好対照です。
お仲入りから口上。この広小路亭の上階で、師匠が吉池の穴子寿司を分けてくれた入門願いの光景に心が温まります。
山吹師は海舟と渋田利右衛門。氷川清話の人情譚がしっかり脳裏に浮かんできます。
紅師は髪結新三。大岡政談の白子屋の由来として、悪党の啖呵がこりゃぁ見事です。
鯉栄師は羽黒の勘六。次郎長の厚みは十分で、侠客の啖呵も堂々たるもの。まさに貫禄を示しています。
いよいよ〆を迎えて、チームワークが絶妙な披露目に納得です。