上野広小路亭定席です。
遊かりが道灌。かなり育っています。
音助さんは八問答。レアな演目に挑んでしっかり踏んでいて、ブラボー。
明楽さんは粗忽の釘。天然のボケ味が徐々にナチュラルな味になっています。
可女次さんはちりとてちん。工夫を盛り込みながら剽軽にまとまっています。
扇鶴さん。
歌助師は権助芝居。演者の熱さと厚みのある仕込みが安らぎを生んでいます。
可龍師は明るい幇間腹に、めでたい踊りはせつほんかいな。ナイスな寿ぎです。
チャーリーカンパニーさん。
夢太朗師は大山詣り。包容力のある大きな構えで、気持ちよく運んでくれます。
いよいよ朝夢改メ小夢師の披露口上。僕は今季三回目ですが、いいものです。
ぴろきさんは、客席から突っ込むバアさんを上手に相棒扱いしてさすがです。
遊馬師は真田小僧。愉快な表情はお手の物、大看板の風情を滲ませています。
楽輔師は酔っぱらい。手馴れた十八番です。落語家の根本を体現してくれます。
太神楽は味千代さん。復帰してなおキレイです。
寿・真打昇進の小夢師は天狗裁き。わかりやすく演じ分けが効いていて楽しめました。
流し込まれて、しのばず寄席です。
遊かりが手紙無筆。かなり育っています。
十月に寿・昇進で小談志になる錦魚さんはお菊の皿。悠々として泰然自若です。
一矢さん。
小蝠師は三人旅のおしくら。僕にはちょうどいい加減の心地よい訛り具合です。
社会派の凌鶴師はネパールの救急車。初見です。日本の消防庁もさすがです。
里光師は強情。‘コダワリ’を意地と置き換えると、江戸で通りそうです。
紙切りは花さん。すでにかなりのレベルです。
里う馬師は紙入れ。下スジをもれなく織り込んで痛快です。女房には凄味があります。