池袋下席は歌奴師の初日です。こりゃ明朗快活な顔付けですよ。
なな子が転失気。
志ん松さんは無精床。
小せん師は一目上がり。マクラから噺まで通った小粋な調子がじつにスムージーでゆるりといい感じです。
馬石師は元犬。随所を巧妙に‘脱構築’しているのがたまりません。‘もう一回演ってほしい’感じです。
マギー隆司さん。
円太郎師は野ざらし。この力強い精進の証しの名調子が釣り場で展開すれば、息を呑むしかありません。
歌る多師は酔っぱらい(替り目)。味のよいマクラから見事な酔いっぷりに転じてサゲる流れが流石です。
歌橘師はお花半七。さらさらと正準に演じているようで、クライマックスまでちゃんと聴かせてくれます。
金時師は置泥。しばしば悲壮感が露わになる噺を、ムーディーにコーティングして呑み込ませてくれます。
笑組さん。
歌奴師は寝床。持ち味をフルに、明るく大らかに演じてくれました。仕舞いまで気持ちよくリラックスできました。